大学受験

三浪参考書マニアによる、受験生におすすめの物理参考書・問題集5選

2022年3月23日

参考書・問題集選びって迷いますよね。

実際僕も悩みに悩んであっちこっちの参考書に手を出しまくっていた時期がありました。

やっていない本があると不安になるんですよね。

ですが、今ならわかります。

物理は特に一冊の参考書をしっかりやった方が成績が上がります。

 

この記事では皆さんの参考書選びの一助になれるように

この経験を踏まえたおすすめの物理の参考書を五つに絞って紹介したいと思います。

 

 

※この記事の内容は全て個人的な所感によるものということをご理解ください

物理の勉強法

まずは物理の勉強をしてきて僕の考える物理の勉強の勘所を簡単にまとめます

公式丸暗記はNG

公式を丸暗記しているだけなのはダメです。模擬試験、入試レベルの問題にはまず歯が立たないです

その公式が何を意味しているのか説明できるようにしましょう

できれば導出できるようにしておくと完璧です。

これは実体験なのですが浪人中伸び悩んでいた時に、参考書に載っている公式を紙っぺら一枚にまとめて

実際の画像

それをひたすら何も見ずに自分の力で導出できるか試すということを繰り返していたら、自分でもびっくりするくらい物理の見え方が変わって成績が爆上がりしました

難関大では公式の導出を目的とした大問は頻出なので、難関大志望の方は是非やってみてください。

物理の考え方そのものを自分の中にインストールすることともいえるので、これができると一気に物理が楽しくなると思います。

後でその公式導出に適した参考書の紹介を勿論します

 

解いた問題を覚えておく

物理の問題って数学とかと比べると、解法の種類がそこまで多くなくて

問題の解法をパターンで認識していくと、

またこのパターン、、、またこのパターン、、、

という風に問題文とか難易度とかはさまざまであっても結局やってること同じじゃんって見えてくるんです

 

そのため問題を解いたときにいったん立ち止まって、結局この問題って何ができることを我々に要求していたのかを考えてみることが非常に重要です

具体的なやり方はこちらの記事に書いてあります。

併せて読みたい
【物理で頂点とりたい人へ】理論物理への道標で物理全国一位の具体的な取り方を解説、使い方、レベル、評価、勉強法

受験期では参考書を一つに絞らずなんでもかんでも買ってしまってその全部をやってしまった 受験ではよくないとされている参考書マニアの僕が 数多ある参考書の中で一番、けた外れに勉強した参考書   ...

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受験用物理の問題集・参考書の選び方

 

自分の現在の実力にあったものを

あらゆる参考書・問題集はそれぞれに

どのレベルの実力を持った読者をどのレベルまで上げる」という明確な目的というかコンセプトがあって作成されています

つまり、自分の実力に対して上すぎる参考書をやっても下すぎる参考書をやっても本来得られる効果が格段に落ちてしまうのです。

限られた時間しかない受験生にとっては大ロスです。

これから本記事にて紹介する参考書・問題集にはざっくりではありますが実際にやってみて感じた難易度を添えますので参考の一つとしていただきたいです。

 

たくさんの参考書をやったから成績があがるわけではない

これは、皆さん胸に刻み込んでいただきたい。

受験期、僕は目についた参考書は片っ端から買ってしまっていました。

持っていないとやっていないとすごく不安になってしまっていたんですね。

同じ時間の使い方として、いろんな参考書・問題集を何冊も解くよりも何度も同じ参考書を何周もした方が理解度と成績は上がると思います。これは僕の長い受験生活で得た一つの答えです。

 

これからこの記事ではいくつか参考書をご紹介しますが

これらを全部やれというわけでは決してありません

参考書・問題集には合う合わないというのは必ずあります。

本屋や図書館で見れる方はみてみて、自分に合うかどうか試してみて

これと決まった参考書を徹底的にやってください。

もうこの本のことなら何を聞かれても、実家のことくらいわかるとなったら次の本にいきましょう。

 

やるタイミングと取捨選択

そもそも参考書や問題集をやる目的を忘れてはいけません

すべてありとあらゆる参考書・問題集を行う目的は

皆さんが志望する大学に合格するためです。

そのため、志望大学の過去問演習は十分な量と時間を取ってほしいのです。

過去問演習をつつがなく行うための助走をするためのものと参考書の役割を捉えることができます。

 

受験生の皆さんは一年間のスケジュールをある程度立てていると思いますが、

やる予定の参考書が

自分の現在地と志望校を繋ぐために必要なものなのか?

参考書のボリュームを考慮した時に、過去問演習をやる時期から逆算してやれそうなのかどうか

その点を考慮してほしいです。

遅くとも共通テスト後は過去問演習に当てていきたいです

 

物理おすすめの参考書・問題集

ここからは満を持して、本当に僕がおすすめする物理の参考書・問題集を紹介していきます。

これは僕が実際にやった順です。

難易度・ボリュームは相対評価かつ個人的な主観に基づくものであるということをご理解ください。

良問の風

出版:河合出版
難易度:基礎~標準
ボリューム:中

教科書と受験物理の橋渡し的な役割の超優秀問題集。ぼっろぼろになるまでやりこみました

定期テストや授業レベルの問題は解けるんだけど、模擬試験や入試過去問とかになると途端になにしたらいいか分からなくなる人におすすめ

タイトル通りマジで良問がそろっていて、これだけでも十分国立大学入試で戦えるレベルに達すると思います。

僕は偏差値50ないぐらいのところから始めて60前後ぐらいまではこの参考書が連れてってくれました

 

難関大入試 漆原晃の 物理[物理基礎・物理]解法研究

出版:KADOKAWA/中経出版
難易度:標準~発展
ボリューム:小~中

29問の例題を通して難関大頻出の問題を効率的に勉強できます。

2体問題の重心不動、面積速度一定の成立条件、単スリット〜∞スリットの干渉など

学校ではまず習えない、受験生が苦手でありかつ差がつく良問がそろっています。

問題数が少なく網羅性が少々低いですが

その分サクッとできるので、上記に苦手意識がある人は試してみては

 

体系物理

出版:教学社
難易度:標準~発展
ボリューム:大

本記事の物理の勉強法のところでも言いましたが、物理を本質から理解するのに

物理の公式、法則の理解はなによりもこの教科において重要であり、かつ圧倒的なアドバンテージを他の受験生につけることができます。(実体験)

 

そして、この本には物理法則を自分で導く「原理導出問題」がめちゃめちゃあります。

 

この本で数多くのその類の問題に当たりまくることによって自然と本質の知識がついてきます。

名著

 

理論物理の道標

出版:河合出版
難易度:発展
ボリューム:大(全二冊)

さてきましたド本命

これなくして物理ができるようにはなりませんでした。僕が最も信を置いている参考書です。

分野ごとに理論編と演習編で構成されていて、理論編は公式・法則を高校生でもわかる範囲でめちゃめちゃ深く掘ってくれます。

演習編ではどこからもってくんねんってくらいあっちこっちの入試過去問や模試の問題とかから選りすぐりの名問of名問を全分野にわたって過不足なく解くことができます。

これができて遅れをとることはまずないです。(全幅の信頼)

この参考書が好きすぎて語りすぎてしまうので、詳しいことはこちらの記事に譲ります。

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難問題の系統とその解き方

出版:ニュートンプレス
難易度:発展
ボリューム:特大(最新版は全二冊)

僕のころの表紙はこうでした、なんというかクソ強そうな圧倒的な雰囲気がありますよね。

現在は装丁とレイアウトが変わっていて、さらに二冊に分かれています。

本屋でチラチラみて確認したんですが、問題も解説も変わっていません。(雰囲気も併せてこの昔のころの方が好きですが)

とにかく問題がむずい、あと解説が若干不親切です。普通に微積を使った解説とかかましてきます。

理論物理の道標を越えた僕にとってはむしろ簡潔な解法だと思いましたが、なじみがない人が見たらチンプンカンプンだと思います。

ただ難問かつ良問なのはたしか

たとえるなら、道標は「超優秀な師匠がついてくれてきっちり強敵を倒す力を授かる」てきなイメージですが

難系統は「ひたすら強敵とのボスラッシュ」って感じです。

一定の力がある人が実践演習する参考書としては最高のものです。

高みを目指す人はやって損はないです。

 

おまけ

ここから紹介するのは基本的に受験生の皆さんに、推してやってほしいというものではないのですが

僕が受験期にやって身になったものたちです。

 

鉄緑会物理攻略のヒント よくある質問と間違い例

出版:角川学芸出版
難易度:標準
ボリューム:中

受験生が授業や受験勉強で陥りやすい間違い例がまとめられています。

これはどちらかというと、これをビシッとやっていくというよりも

授業や参考書を解いていく傍らに置いておいて、チラチラ読んでいくというのが良い使い方だと思います。

苦手になりがちな電磁気が多いのも嬉しい><

 

鉄緑会物理過去問

出版:KADOKAWA
難易度:発展
ボリューム:大

東大の過去問を言わずと知れたあの鉄緑会が解説してくれています。

僕が思うこの本の特筆すべきおすすめポイントは

手書きの解答作成例が解説とは別に載っている点です。

東大とかは特にそうですが、大学ノートみたいな罫線のみの解答欄に大問ごとに解答を作成していきます。

綺麗な解答を作成するに越したことはありません。

問題の質は東大ですし、解答・解説の質は僕が知る限り最高のものです。

 

物理チャレンジ本二冊

物理チャレンジ独習ガイド

出版:丸善出版
難易度:発展
ボリューム:中

ここからはいわば遊びです。

もう読んでもらわなくても大丈夫です。

ただ、、、もう圧倒的に受験物理に余裕がある方、解いても解いても手ごたえを感じなくなった方、とこしえに時間が余っている方。

または、「国際物理オリンピック」に興味がある方にお勧めする本です。

僕はもう何浪もしていて、やるもんねぇな、、となっていたのと。うえの「理論物理の道標」が好きすぎて著者のファンにまでなっていたので、別の著書の本書を手に取った次第であります。

 

オリンピック問題で学ぶ世界水準の物理入門

出版:丸善出版
難易度:発展
ボリューム:中

そして、物理オリンピックの問題を演習できる本がこちら

力学とかは特に、ゴリゴリの実践力が磨かれるので力がつくということは間違いなし

二次試験前日のホテルでどこまでも緊張するし不安なあの時間

僕はこの本の問題を解いて手を動かすことで頭の体操をしつつ緊張を紛らわしていました。

まぁ今になって思うと前日というか直前は流石に普通に過去問とか(もう前日の段階で何回も解き尽くしていましたが)

やっていたほうがよかったのではとおもいますけどね。

余裕があって興味がある方は是非。

受験物理の観点で見るとおすすめできる人はどこまでも絞られますが、物理オリンピックの本としての完成度は最高なので

 

まとめ

物理は経験上パターンを一つ一つおさえていくことが一番の近道です。

そのためにたくさんの問題を解くというよりも

一個一個の問題を丁寧に、もう同じパターンの問題が出たらもう間違えないくらいの勢いでやっていくのが正しいと思います。

闇雲に参考書問題集に手を出すのではなく、自分に合った本を見つけて

そして様々な場面で問題を解く中で悩んだり分からないところがあったらその本に帰ってこれるような本があるといいですね

 

物理はブレが少ない、得意ならば安定する科目だと思うので、できるに越したことはないです。

この記事が皆さんのお役に立てることを願っています。

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