今回は、勉強の基本中の基本であり本質である
「思い出す」ということについて徹底的に掘り下げてみようと思う。
長い長い勉強生活において僕が得た知見をなるべく整理してみるので、勉強で成果を出したいと思っている人は是非一読してもらいたい。
「思い出す」ことが勉強の本質
僕は個人的に「思い出す」という作業が反復・復習の本質だと本気で思っている。
思い出すという作業は、脳に負荷がかかり、脳が苦労して、過去の記憶から思い出したい内容をサルベージしてくることで記憶が強固になっていくのだ
苦労することが本質なので、パラパラ本を読みなおしたり、解きなおしたりといった復習方法と比べて圧倒的にしんどいと感じると思う。
だが、逆に圧倒的な勉強密度になることは間違いない。それこそ人の何十倍の勉強速度を獲得できる。
僕は思い出すという作業で記憶の奥の方から、求めている情報をぐぐぐっと引っ張り出すということが気持ちよくなってしまっていて
何かの合間とか、移動中とか、寝る直前とかに癖として今日インプットしたことを思い出そうとしてしまっている。
自分はその「思い出す」作業に没頭し習慣化できるよう、そのマネジメントはデジタルに任せている。
その都度reminDOに投げていけば「思い出す」という作業が仕組み化できるのだ。
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多くの人は「忘れる」ことを恐れる、確かに忘れることは怖いのだが、それは覚えなおせば一回目覚えた時よりその記憶は強固なものになるのでチャンスでもあるのだ。
本当に怖いことは「忘れたことすら忘れる」ことだと僕は考えている。
と思っているうちは全然大丈夫、すぐ復習すれば良いだけなのだから。
一番怖いのは、忘れていることに気づかないまま本番のその時に忘れていることに気づき後悔することなのだ
つまり、最も注意するのは「思い出すということを忘れる」ことである。
「思い出す」タイミング
先日、こんなことを質問された。
これはとてもいい質問だと思った。というのも、僕もこの悩みを現役から浪人中にかけて長く抱えていて、自分なりの答えを見つけたのは二浪目ももう終わろうかという頃だったような、、
改めて考えてみてほしいのだが、
英単語を覚えている時で1ページに何単語かまだ覚えていない単語があったとして、一旦それを覚えた(つもり)とする。
ページをめくって次のページに行く際にもう忘れているということはないだろうか。
いや、そんなわけないと思うかもしれないし、僕の頭がにわとりなだけかもしれないが
僕はその時点で忘れていることが多々あった。
英語に限らず、例えば青チャートなどでもそうだった。
- この問題分からないから、解説を見て理解して覚える。
- 次の問題に取り掛かる
- さらに次の問題に行く前に一度戻って、1の段階でできなかった問題を解いてみる。
- 20分程度しか覚えてから経っていないのに解けない;;
ということが多かった。
意外とありうると思うので実際にやってみてほしい。
実際、皆さんご存知エビングハウスの忘却曲線を見てみると
何も復習を行わなかった場合の忘却曲線
20分後には42%忘れる
1時間後には56%忘れる
9時間後には64%忘れる
1日後には67%忘れる
2日後には72%忘れる
6日後には75%忘れる
31日後には79%忘れる
ただ、これはむしろ好都合なことだと思う。
本来ならば、数日開けてから解きなおして初めて「あれ?忘れてる?」となって再び覚えなおすべきところを、すぐに復習することができるのだ。
それでいて、数日開けるよりも覚えなおす際にかかる労力は圧倒的に楽なものとなることは間違いない。
なので先の質問に対する答えは
すぐに解きなおすのと、数日開けて解きなおすのは両方やれ! 思ったより人はすぐ忘れるものだから一旦すぐに覚えているか確認することはめっちゃ重要。
というもの
「それだと、勉強の速度が相対的にすごく落ちるのでは???」という疑問は分かりますが、時に丁寧に勉強していくことはとても重要。こと暗記は丁寧すぎてやりすぎということはない。
英単語帳でいうと、僕は
- 次のページに行く前にそのページの単語を再度確認
- 章や節があるのなら、次の章に移る前に再度確認
- 英単語帳の勉強を終えて次の勉強に移るのならばその前に今日やったとこの確認
をやっていた
「思い出す」コツ
実際問題「思い出すつってもなぁ、、、、、」となっている方もいるかもしれないので
ここからは具体的に「思い出すコツ」をご紹介したいと思う。
記憶のとっかかりを用意しておく
僕はこの「記憶のとっかかり」のことを「トリガー」と呼んでいます。
いきなり「さぁ、一か月前の今日やった勉強の内容を細かく思い出せ!!」
と言われても、思い出せるわけないので
内容を思い出すためのキーワードをあらかじめ用意しておくのだ
具体的な内容をいきなり思い出すのではなく、キーワードとして抽象的なものを記憶しておき、芋づる式に具体的な内容を思い出していく
例えば論理構成を覚えたい場合、「論理の三要素」を記憶して置き、その論理構成を頭の中で再現してみる
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この復習方法の最大のメリットは
必ずしも机に向かっている必要がないということだ
思い出すことさえできればよく、キーワードを暗記、またはreminDOに保存しておけばいつでもどこでも勉強することができる
本当に思い出せないものがあった時、後からまとめて机に座って復習を行えば良い
語呂を使う
「トリガー」として、「語呂」がある
語呂の使用には賛否両論あり、否定的な意見として多いのは
「語呂だとそのものの内容や意味がそぎ落とされて形骸的なものしか覚えられない」というものだが
それは「語呂」を語呂として暗記していた場合に起こるもので、「語呂」を「トリガー」として記憶するということでその問題は克服される。
むしろ、「語呂」というのは記憶にこびりつくのでじゃんじゃん使っていくべきだと思う。
因みに語呂は自分で作っていくことをお勧めする
先ほどの「苦労」につながるというのもありますし、自分で作った語呂というのは自分にとって関連が深いものになりがちなのでより記憶に残りやすくなる。
僕は化学の「イオン化傾向」や「周期表第四周期」なども自作の語呂で今でも覚えている。
関連付ける
これは思い出す基本中の基本であり、インプット時に同時にやっておくものという認識が正しい。
新しい知識を覚えるときに既に知っている知識の近くにおいて紐付けしておくというイメージ
普通に「キセノンという元素」を覚えたいときに「希ガス」ということで「ヘリウム」や「ネオン」と関連付けて近くに置いておくということは無意識に行うと思うが、これによってキセノンを直接思い出せなかったとしてもヘリウム・ネオン経由でキセノンを思い出す経路が他にできる
なるべくそのジャンルに近い方がいいとは思うが、僕個人としては思い出せれば何でもいいので、知ってるものにはなんでもくっつけてしまっている。
経路を作るコツとしては覚えたいものから出発するのもいいということだ
今回のキセノンの例でいうと、「キセノンと言えばキセノンランプ、キセノンランプと言えばアーク放電、アーク放電と言えば蛍光灯」みたいに
下手したら、蛍光灯見るたびにキセノンまで思い出すハメになるかもしれんけど
なので、この思い出すための経路を作っておくと、「思い出す」という作業がどんどんスムーズになっていくのである。
ストーリー記憶
この関連付けの究極系ともいえるのが「ストーリー記憶」で
物語として記憶している情報というのは一つ一つの情報が関連しまくっているので芋づる式に全体を思い出すことができる。
大河ドラマを好きな人って異様に日本史に詳しかったりする。
ドラマでなくても、皆さんの好きな物語のキャラクターの名前とかってなかなか忘れない
なので、ストーリー記憶ができそうな場面ではどんどん使っていくことをお勧めします。
まとめ
僕が勉強するなかで得た知識を定着させる上で最も重要な「思い出す」ということについてだらだら綴ってきたが
万人に正解の勉強法というものは存在しない。
でも、この思い出すことは絶対にどの勉強でも必要なものだ。
皆さんの勉強にこの記事の内容が、少しでも助けになればと思う。
本気で結果を出したい人のための「暗記法」完全マニュアル
※この記事はnoteに公開している「本気で結果を出したい人のための暗記法完全マニュアル」とほぼ同じものです。すでに購入されたことがある方はご注意ください。 まず最初に暗記、すなわちインプットを正確に行 ...
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