先日、こちらの記事のコメントにて
【数学で頂点取りたい人へ】入試数学の掌握の使い方を徹底解説レビュー【完全版】
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「論理の起点のパターンを見せてほしい」
というご希望があったので、すこし「論理の起点」について深堀りしたいと思います。
たしかに、ただ「論理の起点」「いつ使うか」だけでは、まだ結局どう使えばいいねん。
となってしまうと思われる方もいるかもしれませんので、数学を例に具体例を交えて解説したいと思います
論理の起点とは
論理の起点とは、インプットの際に意識するべき三要素の最終段階
「そのインプットした内容がいつ使えるものなのか」までセットで覚えてしまおうという考え方です。
論理の三要素に関してはこちらの記事にまとめてありますので是非ご覧ください
本当に成功したい人に見てほしい、インプット・アウトプットの考え方の基盤【完全版】
今回の内容は物事で成長するのに欠かせないインプットとアウトプットの考え方についての記事です。 この考え方は自分にとって新しい能力を身につけようと思ったときにとても重要な考え方です。 それは勿論勉強でも ...
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論理の起点を覚えると何が嬉しいのか
皆さん例えば数学の問題を解いていてこんな時はありませんでしたか?
(解答チラ、、、)
あ!!!!分かってたのに、、、;;
僕の場合これめっちゃ多くて浪人時代悩んでいました。
でも、これ本番で起こったら最悪だと思いませんか?悔しいでは済まないと思います。
論理の起点はある解法が「いつ使えるか」を自分の中に落とし込むためのものです。
まずその解法を知っていること、解法の出だしさえ分かれば再現できることが大前提ですが、上のひとのような悩みを抱えてしまうのは
ただその解法を知識として持っているだけで、使う場面を正しく自分の中に落とし込めていないからだと私は思います。
この考え方はある問題に対してある解法が一対一で対応する場合も勿論大事ですが効果を発揮するのは、
ある問題に対して考えうる解法が複数ある場合、乃至解法がすぐには浮かばないときです。
言うまでもなく難関大学の問題にこのようなケースは多く
東大、京大、医学部では特に効果を発揮すると思います。
一対一である例
・場合の数を求める問題
「x+y+z=7 を満たす 0 以上の整数の組合せは何通りあるか答えよ。」のような問題は想定される最短の解法はまぁ一つでしょう。
基本は整数の間に仕切りを入れるという考え方で
〇〇/〇〇〇/〇〇
解きます。
これは同種のものを含む順列の問題です
9!/2!*7!=36
ですね。
では、この解法から学べることは何でしょう。
「整数を〇とみなしその間に/を入れることで順列の問題に落とし込むことができ、負でない整数変数に対しての場合の数を数えることができる」
これが抽象化です。
キーワードは「要は」です。
解法を理解したら、要するに結局どういうことなのか汎用的に使えるように具体から抽象にあげます。
ここまで来たらもう「加算の等式」「整数」「組み合わせは何通りか」この三つのキーワードで先の解法を導き出すのは容易です。
論理の起点を考える行為は問題と解法を抽象化することと同義です。
一対一ではもしかしたらあまり効果を感じないかもしれません。
複数解法がある場合
ではある問題に対して複数の解法が想定される場合を見てみます。
座標平面の通過領域の問題
「aが0<=a<=1を満たしながら変化するとき、xy平面上の直線群 la:y=a(x-1)+2の通過範囲を図示せよ。」みたいな問題
通過領域の問題で想定される解法
・順像法
・逆像法
・包絡線
の三パターンです。これは有名なので調べたら出てきます。
おすすめの参考書は「大学への数学 一対一対応」です
これらは先ほど抽象化したものに名前を付けたものと考えることができます。
今回の問題は順像法、逆像法のどちらでも解くことができます。
僕は通過領域の解法がこの三通りであることを知識として知っており、
「まずは逆像法を試してみて、それがだめなら順像法、もしそれでもだめなら包絡線」
という風に通過領域の問題と対面したときに思考する順番を決めています。
こうして抽象化したものを知識として蓄えておくことによって、無駄なく、漏れなく、最短で解法を引き出すことができます。
複数の解法を想定しなければならない問題群は「通過領域の問題」「極限」「最大最小の問題」「不等式」などなど。(まだまだあります)
「最大・最小問題」
一例として、参考程度に僕の集めた解法をご紹介します。
最大最小問題というのは、「~~~~で最大(最小)であるものを求めよ」的な問題群のことです。
関数とみる
①平方完成
②微分
③階差
※多変数関数なら文字固定
逆像法、実数解条件を使う
(解と係数の関係を用いることもある)
有名不等式の利用
高校数学の範囲の有名不等式をまとめる
最大最小の必要条件から十分条件へ
変数が離散量である場合一旦連続量で置いて連続関数とみなす
一から順番に入れてみる(最終手段)
こんな感じで「最大最小の問題」の解法を知識として持っています。
もしかしたらこれ以外の解法のパターンに出会うかもしれませんが。少なくとも当時の僕のレベルではこれで十分でした。
まとめ
論理の起点を考えることはいきなり具体である「解法の流れ」を頭から引き出そうとするのではなく、
抽象知識でいったんワンクッション置いて引き出すということです。
これを遠回りと思わず、地道に考え、論理の起点を集めることで難問にも臆することは一切なくなります。
これが僕が長い受験生活で見出した思考方法です。
是非試してみてください。陰ながら応援しております。